パナマハットはエクア・アンディーノ

パナマハットの旅

トキア草プランテーション
パナマ帽が帽子になるまでの道のりは果てしなく、かつ過酷です。
そのはじめの一歩がエクアドルのジャングルの中。近年では車で近く(1km)までいけるようになった場所もあるが、トキア草を栽培するほとんどのジャングルはロバや馬をつれ1時間ほど歩き続けるという。原料となるトキア草はエクアドル西海岸近辺の地域で取れるものが帽子を作るのに最適とされている。立地だけでなく天候や海からの風が絶妙な湿度と温度を実現し毎月の栽培を可能としている。栽培されるのはすべて柔軟性のある若いトキア草のみとなっている。
トキア草の長さを調節
ほかは生態系を支えるために残されるか、帽子以外のものに使用される。例としてモンテクリスティ地方やクエンカのでよく見られる小屋の屋根などに使用されることが多い。トキア草の質は選別する家族によって異なり、栽培を担当する家族や、実際に編みを担当する家族によってテクニックがことなっている。写真に写っている写真は葉が開いたトキア草だが、栽培されるのは葉が開かず棒状になっているものだ。これらは束ねた跡でロバや馬に乗せ調理場まで直接運ばれる。一回の栽培には3名~10名ほどが参加し各自動物に積み移動するか、場合によっては肩に乗せ運ぶ者もいる。
調理が始まる前にまず束になっている葉はすべて一本ずつ解かれる。後一束に12本ほどのトキア草の茎をまとめ右の写真のように長さを整えます。栽培の際に選別できなかったトキア草はこの時点で再度品質管理上チェックされ、不適切なものはこの時点で不要となり民家の屋根などに使われる。使用されるナイフは非常に鋭くいとも簡単にトキア草の長さが整えられる。簡単に見える作業だが高い集中力を必要とする。パナマハットにいたるまでに渡る危険な橋の一つである。 
パナマ帽の色まで脱色
パナマ帽の柔軟性の秘訣

長さが整ったトキア草は束としてお湯で20分~1時間ほど茹でる。トキア草をやわらかく柔軟にするためももちろんだが、パナマ帽の特徴でもあるトキア草の色になるまで脱色させる作業でも ある。12本ずつの束になったトキア草を一度に10組ほど茹で、手前に新しいもの、奥には茹で上がったもの、とローテーションを組み茹でていく。日は牧を使用し、ガスなどは一切使用されていません。パナマハットの重量とは正反対に、水を含んだトキア草は非常に重く、この作業を行うのはたいていの場合男性だ。二つに枝分かれしている杖を使い根気良く調理していく。 草の栽培時期や、天候によりかかる時間が異なるためこの作業はすべて作業員の経験に伴う「勘」が頼りだという。色抜きの際特別な薬品は使用されないため工場内は植物が茹で上がる自然な香りで充満している。色が抜けた後草はロープに吊るされ、エクアドルが誇る赤道直下の乾いた環境にて乾燥される。なお湿気を保つために屋根の下で干すのが主流となっている。乾きすぎた場合帽子を編む際に草が折れてしまうためだ。(外で干す地域も中にはあります)

 

パナマ帽の網目の細かさはココから
モンテクリスティパナマ帽専用のトキア草
乾いたトキア草は左の写真のように一本一本きれいに分けられパナマ帽子を編むのにもっとも適切な細さに調整されます。このトキア草の細さはクエンカで作られるパナマ帽、又はモンテクリスティにて作られるパナマ帽で細さが異なるため生産工場は村の特徴にあわせこの細さを決めている。なお、モンテクリスティ・ピレ村で生産されるものは、全てパナマ帽の編み手が細かく指摘し高品質のトキア草を選別している。仕上がったトキア草は右の写真のように細くしなやかな草となっている。この写真はモンテクリスティ・パナマ帽を作るときに使用される細さであり、高品質なパナマ帽の原材料となる。1ヶ月に一回仕上がったトキア草は編み手が住む地域へトラックで配送される。Ecua-Andinoのパナマ帽子は全てこの段階を無事乗り越えたトキア草が担当する地域で生産されている。一人又は一つのグループが完成させるのではなく、地域や家族のつながりを通して完璧ともいえる芸術作品にしている。



トキア草栽培・調理後の手順は以下のリンクから:


トキア草感想現場